ジオパークとは何か

岩松 暉(月刊地球, Vol.31, No.2, 108-113.)


 ジオパークはユネスコの推進するプロジェクトで,地質遺産を保全・教育・ジオツーリズムに利活用しようとするものである.現在,世界で18箇国57箇所ある.日本でも2008年7箇所の日本ジオパークが誕生し,うち3箇所が世界ジオパークに申請中である.

1.はじめに

 日本人の中でジオと言われてすぐわかる人はほとんどいない.一方,エコは完全に日本語になり,市民権を得ている.かつて分子生物学が勃興した時代,古典的な生態学や分類学は日陰の存在となり,大学から講座まで無くなる危機に立たされた.その頃から彼らは尾瀬沼保全運動に始まり半世紀に及ぶ地道な努力を行ってきた.それが実を結んだのである.もちろん,遺伝子資源確保競争や地球環境の悪化といった外的条件も重なっている.
 一方,産業は資源とエネルギー無くして成立し得ない.地質学はその両方を握る基幹学問として優遇されてきた.それに安住してきたのが,現在の危機的状況を生み出したのである.
 しかし,日本列島は活変動帯に位置しているため,いわば災害列島と言ってもよい.日本人はジオを片時も忘れてはいけないのである.ジオを日本語にまでしたいものだ.ジオパークが退勢挽回のきっかけになればと期待している.

2.ジオパークの出てきた背景

 ジオパークもまたエコと深い関わりがある.ローマクラブが「成長の限界」を出して地球環境問題に警告を発したのが1972年のことである.しかし,残念ながら現実はローマクラブの予想通りにほぼ進行し,地球温暖化や熱帯雨林の消失など,地球規模の環境悪化が問題視されるようになってきた.そこで,ついに地球環境問題が世界政治の課題に浮上し,1992年リオのいわゆる環境サミットが開かれた.この会議では,アジェンダ21を打ち出すと共に,「生物多様性条約」が採択された.翌年,日本も条約を批准し発効した.
 生物多様性を守ることは,絶滅危惧種を動物園や植物園で飼育・栽培したり,精子や種子を冷凍保存したりすれば済む問題ではない.条約の第1条において,「地球上の多様な生物をその生息環境とともに保全すること」を第一に謳っているのはそのためである.
 地質と生物が密接に関わっていることは登山家ならたいてい知っている.お花畑のあるところとないところは地形地質が異なっているからである.蛇紋岩植生や石灰岩植生といった語もある.ブドウは10mも根を深く張るため,土壌や基盤岩石の影響を強く受けるという.「ワインと地質」といった本がたくさんある.イギリス地質調査所は"Whiskey on the Rocks"という本も出版している.やはり,スコッチと地質は関係があるのだそうだ.もちろん,日本酒もまた地下水と関わりが深い.灘の生一本は六甲花崗岩由来の水を使用している.
 当然,動物も地質の影響を受ける.「示相化石」なる言葉が存在することが端的に物語っている.岩礁と砂浜,あるいは有明海のような泥の干潟では,生きている生物群集が異なるのである.
 このように生物多様性biodiversityを守るためには,基礎となる地質多様性geodiversityを守らなければならない(岩松・星野,2005).そこで,ヨーロッパではこの地質多様性を守る運動が盛んになり,イギリスではアクションプランまで策定されている.Geoconservationなる言葉も生まれた.ユネスコのジオパークもこの延長線上にある.

3.ジオパークの始まり

 こうした情勢を受けて,1996年北京で開かれた第30回国際地質学会議(IGC)からgeoparkやgeotourismをテーマとしたセッションが設けられるようになった.1997年には“UNESCO Geopark Programme”が提唱された.次いで2000年,リオの第31回IGCの時,地質科学国際研究計画(IGCP)科学委員会の答申に基づき,ユネスコに国際ジオパーク顧問団が作られた.このメンバーにはIGCPや国際地質科学連合 (IUGS)・国際地理学連合 (IGU)などの国際学術組織だけでなく,各国の政府機関や非政府組織(NGO)も含まれている.2002年2月にはIGCP科学理事会で,ユネスコの支援の下にジオパークを正式に推進することを決議した.こうした一連の国際会議を受けて,2002年4月ユネスコ地球科学部門は,世界ジオパークネットワークの運営方針を公表,ジオパークの応募受付を開始した.2004年2月13日には,パリのユネスコ本部で,「ユネスコの支援を受けるためのNational Geopark運営ガイドラインが定められた.

4.ユネスコのジオパーク

 このガイドラインを要約すると,ユネスコのジオパークは次のようなものである.
①地質学的重要性だけでなく,考古学的・生態学的もしくは文化的な価値もある1ないしそれ以上のサイトを含む地域である.
②持続可能な社会・経済発展を促進するための経営計画を有する(例えばジオツーリズム).
③地質遺産を保存・改善する方法を示し,地質科学や環境問題の教育に資する.
④公共団体・地域社会ならびに民間による共同行動計画を持つ.
⑤地球遺産の保存に関する最善の実践例を示し,持続可能な開発戦略へ融合していく国際ネットワークの一翼を担う.
 2004年6月には第1回国際ジオパーク会議が北京で開かれた.なお,中国ではgeoparkを文字通り地質公園と漢訳し,世界地質公園大会と称していた.この会議でユネスコ地球科学部門長(当時)のF. W. Eder氏は次のように簡潔にまとめている(Eder, W.,2004).
ユネスコの支援するジオパークは次のことを行う:
①次世代のために地質遺産を守る(保全)
②地質景観や環境問題について広く大衆を教育し,地質科学に研究の場を提供する(教育)
③持続可能な開発を保証する(旅行:ジオツーリズム)
 これは現在ユネスコで発行しているジオパークのリーフレットにも採用され,保全・教育・ジオツーリズムが3本の柱とされている.
 また,現在のユネスコ環境地球科学部門を担当しているM. Patzak・R. Missottenの両氏は次のように述べている(Patzak, M. & Missotten, R., 2007).
 それぞれのジオパークは,ネットワークの一員として
①現在,そして未来の世代のために地質遺産を保存する.
②地球科学とそれが環境問題とどのように関わっているかについて,広く社会に教育,学習を行う.
③持続可能な手段を用いて,社会経済や文化の発展を図る.
④参加型の構想のもと様々な階層の人からなる共同体を作り上げ,地質遺産の保護にあたって少数民族の文化など多文化性を考慮し,地質多様性と文化的多様性を維持する.
⑤適宜,研究の奨励を図る.
⑥コミュニケーション,出版,情報交換,姉妹提携,会議参加などの連携を通じ,積極的にネットワークの存続に貢献する.
 それでは同じユネスコが推進している世界遺産とどこが違うのであろうか.世界遺産はoutstanding universal value(OUV)が条件になっている.世界で唯一つ類い稀なということになれば,当然,保護protectionが前面に出てくる.ハンマーで叩いて岩石や化石を採取するのは禁止である.それでは地質にとって具合が悪い.ジオパークが利活用に軸足を置いているのはそのためである.また,楽しむ要素も欠かせない.ユネスコはジオツーリズムなどを通じて地域振興にも役立てて欲しいと言っている.

5.世界ジオパーク

 このような基準に基づいてユネスコが認定し,世界ジオパークネットワークGlobal Geoparks Network(GGN)に加盟しているジオパークは2009年1月現在,18箇国57箇所である.ヨーロッパと中国に偏在しており,それ以外では,イラン・ブラジル・オーストラリア・マレーシアに各1箇所あるに過ぎない.なお,ヨーロッパはヨーロッパジオパークネットワーク(EGN)を結成している.また,地質学的に言えば,安定大陸だけで日本のような活動的な島弧は一つもない.
 これら世界ジオパークは設立の経緯や運営から,ヨーロッパ型と中国型に大別できる.
 ヨーロッパ型はボトムアップである.博物館学芸員や地質調査所所員などが,自治体や自然保護関係財団の援助を得ながら,化石採集会や見学会などを地道に展開している(大矢,2007).既存施設を利用しながら,地質だけでなくカルチャーパークとしても運用している.もちろん,文科省に当たる政府機関や国立公園事務所などの役所が先導しているところもある.
 これに対して,中国型はトップダウンである.温家宝首相が地質出身のためか,国として大変力を入れている.世界地質公園は18箇所だが,実は百数十箇所近くの国家地質公園がある.ゲートを設け,かなり高額の入場料を取る.その代わり,園内の乗り物は無料だし,地質博物館などが整備されている.かなりの経済効果を上げているらしい(Ting, Z. & Xun, Z.,2007).雲台山世界地質公園の例では,2004年1年間に訪れた観光客は805万人だったそうである.その結果,直接雇用3万人,間接雇用まで含めると22万人もの雇用を創出し,3年間に48億人民元の観光収入があったという.地元の市の名前を取って「焦作効果」と呼ばれ模範とされている.
 日本の場合には民有地が多いから,柵で囲う中国方式は無理で,やはりヨーロッパ型に近いものになろう.

6.日本ジオパーク

 わが国の現状はどうだろうか.日本学術会議IGCP小委員会波田重煕委員長が2002年のIGCP科学理事会のオープンセッションに出席されており,ジオパークのことを知って,2003年3月「名勝天然記念物但馬御火浦保存管理計画書」の中の「新世紀を迎えた山陰海岸国立公園」の項で,ジオパークの可能性を提案したのを嚆矢とする.その後も地元で講演や見学会を行っておられた.
 中央での動きは少し遅れて,2004年に(NPO)地質情報整備・活用機構が設立されてからである.前述の第1回国際ジオパーク会議の情報を収集すると共に,それを元にGEOPARKのホームページを作成,PRを開始した.9月には日本地質学会千葉大会で国際惑星地球年(IYPE)と一緒にして夜間小集会を開いた.2005年くらいまでは,地質学界内でのPRや関係中央省庁との折衝に力を注いだ.日本地質学会にも2005年10月加藤碵一副会長を委員長とするジオパーク設立推進委員会が設けられた.しかし,中央省庁の腰は重かった.ユネスコ担当は外務省と文科省,地質は経産省,自然公園は環境省,観光は国交省等々,縦割りでジオパークを直接担当する省庁が無かったからである.世界遺産と違って,ジオパークが条約ではないことも,腰を上げにくい理由でもあった.
 2006年以降は,「日本の地質百選」選定やフォーラム,メディアを通じた宣伝などを行い,一般市民へのPRに努めた.幸い百選が注目を浴びたこと,新聞が地質遺産について大きく取り上げてくれたこともあって,かなり反響があり,ついに2007年12月には9地域の正会員からなる日本ジオパーク連絡協議会(会長:米田徹糸魚川市長)が結成された.
 こうした地方の盛り上がりを背景に,また,産総研地質調査総合センターの精力的な働きかけもあって,中央省庁も重い腰を上げた.2008年2月,ユネスコを担当する外務省国際文化交流部国際文化交流室は,松浦ユネスコ事務局長,ユネスコ日本政府代表部等からの要請を受け,ジオパークの推進について,関係省庁を集め協議を行った.その結果,日本においては産総研が世界ジオパークネットワーク(GGN)への唯一の窓口とすることを決定した.また,審査認定機構としては,主としてアカデミーを中心に構成した日本ジオパーク委員会(JGC)を結成(事務局:産総研地質調査総合センター),関連中央省庁はオブザーバーとして参加すると共に,ユネスコへの窓口は文科省及び外務省が当たってくれることとなった.
 5月には尾池和夫京大総長(当時)を委員長とするJGCが第1回の委員会を開いた.その後,この委員会は申請受付,書類審査,現地審査など,精力的に活動を行った.2008年12月8日のJGC第4回委員会では,最初の日本ジオパークとして,アポイ岳・洞爺湖有珠山・糸魚川・南アルプス(中央構造線エリア)・山陰海岸・室戸・島原半島の7箇所を認定した.このうち,洞爺湖有珠山・糸魚川・島原半島の3ジオパークは世界ジオパークの候補としてユネスコに推薦することとなった.
 現在,この7ジオパークを正会員とし,ジオパークを目指している地域を準会員とする日本ジオパークネットワーク(JGN)の設立を準備中である.

7.ジオパーク5つのキーワード

 前記,焦作効果などが喧伝され,地方ではジオパークに対する経済効果に過大な期待が寄せられているように思われる.しかし,ユネスコは正式名称通り国際連合教育科学文化機関であり,観光庁ではない.教育・科学・文化が主体であることを忘れてはならない.以下,キーワードを5つ挙げてみる.
①ボトムアップ Bottom up
 前述のようにヨーロッパ型はボトムアップである.従来,わが国では国の補助金に地方が群がる中央依存の図式だった.しかし,新産業都市・リゾート開発等々ハコモノ行政で,いずれも収益率の高い当初だけ中央の業者が儲けるだけ儲け,地方は踏みつけにされて終わった.夕張が良い例である.ジオパークは国から金を引き出す手段,新型公共事業ではない.中央の業者と違って,地方は逃げ出せないのである.性根を据えて,地元の資源・遺産と人材そして知恵を活用しなければならない.今や地方の時代なのである.国の補助金や助成金は利用するためにあるのであって,金に使われてはならない.
②ソフトウェア Software
 地質の露頭など,一般の方から見れば単なる崖としか目に映らないであろう.実は,そこに悠久の歴史が込められ,石はそれを雄弁に物語っているのだが,聞く耳がなければ聞こえてこない.何よりも語り部(ガイド)が重要な所以である.人こそ要なのである.難しい地質の学術用語を並べるだけではダメで,地質地形だけでなく,動植物も歴史も語れるマルチ人間が望ましい.マルチが無理ならチームを組めばよい.リタイアした地質コンサルタント技術者や学校・大学の先生など,団塊の世代を大いに活用すべきである.オーバードクターの活用も考えられる.
 また,平易で,かつ正確なガイドブックやガイドマップも不可欠である.ホームページやケータイを用いた案内などもあったほうが良い.
 もちろん,ソフト重視だからと言って,ハード整備を怠って良いわけではない.解説板や遊歩道・観察路などハードの整備も重要である.自然史博物館や火山博物館のような施設は是非欲しいものである.地質露頭の保全も忘れてはならない.保全というと,すぐ条例制定や鎖を張ることを想起するが,そうではない.地元住民がその重要性を認識して,草取りをしたり,掃除をしたりすることも立派な保全である.
③サステイナブル Sustainable
 今年(2009年)中にユネスコ認定の世界ジオパークが出現するであろう.その時は世間の耳目を集めるに違いない.しかし,一時のブームに終わらせてはならない.かつてわが国最初のサファリとして宮崎サファリパークができ,年間入園者100万人を記録したが,10年で閉園した.今は,野良猫ならぬ野良クジャクがはびこっているとか.ジオパークは教育と結びついているのだから,細く長く続ける必要がある.ロングテール・モデルである.現在,出版業界は過当競争で,大型書店ではベストセラーを1週間店頭に平積みし,その後は返本して,また別の本を売るのだという.ところが,某大手通販書店では,1年に数冊しか売れないものも多数扱っており,その売り上げが過半に達しているとのこと,これが恐竜のロングテールである(蛇足ながら,図4の恐竜復元は現在では誤っていると考えられている).
 全く無償のボランティアに依存していては長続きしない.やはり,なにがしかの経済的裏付けも必要である.ジオツーリズムを盛んにすることもその一つであろう.修学旅行と結びつけるのも良い.また,団塊の世代という巨大マーケットがある.彼らは「金の卵」と持てはやされて集団就職した地方出身者が多いから自然回帰指向が強いのである.しかも高学歴で知的好奇心に富み,行動的である.何よりも地学が必修だった世代で,地学にも関心がある.実際,知的山旅とか歴史とロマンの旅といったツアーが人気を呼んでいる.
 各ジオパークの特色を出すお土産品の開発も望まれる.それだけではない.山村の地域再生も視野に入れたらどうだろうか.限界集落なる語が出現したように,地方は疲弊し切っている.これを克服するためには,前述のような中央依存ではなく,住民主体の政策提起型地域づくりが必要になってくる.ジオパークも単なる観光の道具ではなく,草の根からの地域づくりに活かして欲しいものだ.糸魚川には「糸魚川ジオパーク推進市民の会」が結成されている.実に幅広い人材が集まっており,恐らく糸魚川発展の推進力になるに違いない.
④コラボレーション Collaboration
 冒頭述べたように,ジオパークは地球環境問題との関連で生まれてきたし,当初からIUGSだけでなくIGUなど他の地球科学関係者も一緒になって作ってきた.エコや地理・地球物理はじめ,考古・郷土史等々,各分野の協力協働が欠かせない.語り部にはマルチ人間が必要と述べたが,自然界は本来シームレスであって,学問領域は人間が勝手に線引きしたに過ぎない.
 学問分野だけではない.産学官・国と地方など各界の協力協働も重要である.関係省庁が多すぎてそれが壁になったが,逆に言えば,多くのところの協力を得られやすいテーマである.また,地元大学・博物館・学会支部などの協力も求める必要があるし,地元観光協会・商工会・JA・漁協等々との連携も欠かせない.
⑤ホスピタリティ Hospitality
 地元の人は意外と地元の良さ気づいていない.地元にはすばらしい自然があるということを再認識していただき,郷土に対する誇りと郷土愛を育んで欲しいものである.子供を自然の中で育て,暖かな人間性も養って欲しい.それによって「おもてなし」の心が育成されるであろう.四国遍路が何百年も続いているのは,暖かな「お接待」が息づいているからである.ジオパークは堅苦しい地学のお勉強の場ではない.心からリラックスして楽しむレクリエーションの場でもある.

8.おわりに

 火山をテーマとした世界ジオパークはドイツのVulkaneifelと中国の五大連池およびオーストラリアのKanawinkaしかない.箱根小田原は地質的には第一級だし,生命の星・地球博物館のようなすばらしい博物館もある.あとは持続可能な運営組織を地元に作ることであろう.

参考文献
[1] Eder, F. W.(2004): The Global UNESCO Network of Geoparks, Proceedings of the First International Conference on Geoparks, 1-3.
[2] 岩松 暉・星野一男(2005): ジオパークと地質遺産の保全・活用, 地球環境, 10(2), 185-196.
[3] 大矢 曉(2007): オーストリアKamptalジオパークを訪ねて, 地質ニュース, 635, 18-20.
[4] Patzak, M. & Missotten, R. (2007): ユネスコのジオパーク活動, 地質ニュース, 635, 21-24.
[5] Ting, Z. & Xun, Z.(2007): 中国におけるジオパークの整備と意義, 地質ニュース, 635, 27-34.

<注> 野良クジャクの件は又聞きなので真偽のほどは分からない.もしも違っていたらお詫びする.


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連絡先:iwamatsu@sci.kagoshima-u.ac.jp
更新日:2009年2月1日