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鹿児島のご隠居(2010.04)


★台風一過

 孫が北海道に帰った。一人旅である。搭乗口で名前を聞かれ、大きな声で答えていたという。内弁慶で、外では蚊の鳴くような声しか出さなかったのに、今回の一人旅で自信がついたのだろう。空港に送った後、姶良市重富のなぎさ公園で桜島を見ながら押し寿司を食べた。べた凪である。台風一過の今の気分を表している。孫が来て10日間、長かったような短かったような…。(2010/4/3)

★入学式

 今日はわが家の前の中学の入学式である。新入生と3年生では背丈が格段に違う。新入生はまだ小学生の雰囲気を持っていて可愛らしい。校門の桜はかろうじてまだもっていた。桜吹雪がわが家の玄関にも飛んでくるが。北海道では孫も小学校の進学式に出席していることであろう。(2010/4/)

★新緑

 孫台風に振り回されていて気がつかなかったが、いつの間にかわが家のスズランも咲き始め、モミジも新緑である。まさに「年々歳々花相似、歳々年々人不同」である。叔父の家の床柱にこの句が掲げられていたことを思い出した。私も悲白頭翁の年齢になった。
 関東では新緑というと5月のイメージだが、南国はもう春真っ盛り、今日は初夏に近い気温だった。(2010/4/7)

★木市

 JRの切符を買うために中央駅まで散歩を兼ねて歩いた。50分かかった。ここまで来たのだから甲突川河畔の桜を見ようと足を延ばしたら木市をやっていた。50周年という。恒例の屋台も出て綿飴やお面なども売っていた。そういえば孫を連れてくる予定だったのに、すっかり忘れていた。男の子は身体を動かす遊びのほうが好きだ。(2010/4/8)

★アマドコロ

 今日は曇りがち、庭に出てみたら、アマドコロが咲いていた。ナルコユリかアマドコロか、写真図鑑を見てもよく分からない。妻に、そういう場合には牧野図鑑を引けばよいと言われたが、哀しいかな、専門語が多く敗退。多分アマドコロだろうというところで落ち着いた。われわれも溶結凝灰岩だの安山岩などと平気で使っているが、恐らく、一般人にはちんぷんかんぷんなのだろうと反省した。
 その他、スズランも大きく見事になったし、シランも咲き始めた。ツツジも咲いている。春である。(2010/4/11)

★衣替え

 先週末は夏日だった。冬物の背広やコートをクリーニングに出し、タンスの中身も夏物に入れ替えた。コタツも仕舞った。その直後、何を迷ったか冬将軍が舞い戻ってきた。氷雨と言って良いような霧雨である。今日から妻は姉妹全員うち揃って母の墓参と温泉旅行に出かけた。東北は寒いのに、防寒具はクリーニングに出してある。気の毒。しかし、わが家のツツジは季節に忠実に咲き始めた。(2010/4/15)

★スズラン

 今年はスズランの当たり年か、たくさん見事に咲き、それこそ鈴なりになってきた。(2010/4/16)

★キリシマミズキ

 ニュースでえびの高原のキリシマミズキがきれいだという。今日は快晴なので、早速撮影に出かけた。あちこちに見事に咲いているが、鹿児島フィールドミュージアムのためには、鹿児島県側で撮影したい。エコミュージアムセンターに聞いたところ、えびの岳周辺にも咲いているからと、道を教えていただいた。一般人は通らないような獣道程度の道がついていた。(2010/4/17)

★鯉にご飯

 団地内を散歩した。市営住宅のところにアレチマツヨイグサが咲いていた。幼い姉弟がお菓子の付録のような小さな鯉のぼりをグルグル回して泳がせている。鯉にご飯を上げているのだという。確かに腹一杯空気を吸い込んで丸々している。子供の発想は豊かだ。弟も真似をして、目が回ったと言っていた。可愛らしい。写真を撮りたかったが、肖像権を考えて止めた。(2010/4/23)

★油津

 久しぶりの上天気なので遠出をした。日南で魚料理を食べようと油津に出かけた。ここは飫肥杉の出荷港として栄えたところである。また、映画「男はつらいよ」のロケ地にもなった由で、記念館があった。写真左は堀川運河にかかった堀川橋、右は登録文化財の木造3階建ての金物屋さんである。赤レンガ館もあった。(2010/4/24)

★猪八重渓谷

 その後、いつもなら日南海岸を南下するのだが、今日は北上して北郷町の猪八重渓谷へ行ってみた。降灰がないせいか、鹿児島よりも新緑がきれいに思える。遊歩道も整備されてなかなかよい。ハイカーご夫婦にここまで来たのだから、ぜひ五重の滝まで行けと言われて、終点まで行ってみた。途中、藤の花も咲いていた。(2010/4/24)

★西之谷

 昨日は遠出したので、今日は出かけないことにしたが、折角の好天、西之谷まで降りてみることにした。西之谷ダムの進捗状況も見たかったからである。途中の山道ではキンポウゲやウツギが咲いていた。(2010/4/25)

★ビワ

 団地内を散歩していたら、台地外の金網の外の木に白い袋がかけてある。ビワだ。何年もここを通っていたのにビワの木があることに気づかなかった。注意力散漫なことを反省。誰かが捨てたビワの種が生長して実を生らせ始めたので、誰かが袋がけをしたのだろう。(2010/4/28)

★閉寮

 突然、東大豊島学寮委員会から往復葉書が来た。何ごとかと見てみたら、この秋で閉寮になるので、記念の大同窓会をやるという。写真は2005年に撮影したものだが、この建物は私が学生の時に出来たいわゆる「新寮」である。駒場寮など従来の学生寮が学生運動の巣になったというので、各棟に舎監を置くモデル寮として、全国のトップを切って完成した。当然、我々は反対したし、学寮委員会(委員長はギリシア古典文学で有名な高津春繁先生)も一高寮自治で育った方々ばかりだったから、この案は撤回され、舎監用に設計された部屋には寮医さんが住むこととなった。つまり、当時の文部省の意図と正反対のモデル寮となってしまった。木造の旧豊島寮と合同の両委員会を選出することになり、私が暫定委員長として第1期寮委員会を選出する選挙管理を行った。それから半世紀、幕を下ろすことになった。当時の国立大学は授業料が高校より安く、その代わり入試科目は全科目だった。だから東大生には貧乏人が多かった。学寮が不可欠だったのである。今は、幼少期からお受験で選抜されてきた金持ちのボンボンばかりで、学寮など不要なのだろうか。そういえば、毎月お小遣いを1千万円ももらっていた鳩山総理も後輩である。(2010/4/28)

★池めぐり

 初夏の陽気だから、霧島に行くことにした。いつもは不動池のほうから回るのだが、今日は逆コース、白紫池のほうから回った。ついでに白鳥岳にも行こうとちょっと登った。二湖展望台からの眺めはすばらしかったが、よく見ると足下に春リンドウがたくさん咲いていた。池めぐりの後はキャンプ場の方へ天然記念物のノカイドウを見に行ってみた。赤い蕾が残っている今頃が一番きれいだ。(2010/4/29)

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更新日:2010年4月29日