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鹿児島のご隠居(2010.02)


★楽しむ力

 坪内稔典(2009):『正岡子規の<楽しむ力>』(NHK出版 生活人新書)を読んだ。根岸の子規庵や上野公園の子規野球場、さらには松山の子規記念館などを見たことがある。学生時代には『病牀六尺』や『墨汁一滴』など代表作は読んだ。病苦にもめげず、俳句革新に努めた苦学力行型の人というイメージを持っていた。しかし、周辺には常に夏目漱石や高浜虚子など多くの友人がいた。友人に恵まれていたというよりは、多くの友人を引きつける魅力<楽しむ力>を持っていたというべきだろう、ということがこの本を読んだわかった。最後は病気まで楽しんだとあった。(2010/2/1)

★じめさあ

 山下兼秀の桜島大正噴火絵巻のことで市立美術館に出かけた。敷地の片隅には有名な持明院様(じめさあ)の像がある。第18代島津家久正室亀寿のことである。容姿には恵まれなかったが、人柄によって皆に慕われたという。毎年秋には市役所の女子職員の手によってお化粧直しが行われる。(2010/2/2)

★トカラ山羊

 鹿大農学部で会議があった。少し早く着いたので、久しぶりに生協食堂で昼食を摂った後、農場を通った。水田も刈り取りが終わって冬景色だったが、畜舎に行ったらトカラ山羊がいた。白山羊でも黒山羊でもなく、淡褐色しており、背中に黒い線があった。鰻線(まんせん)というのだそうな。(2010/2/4)

★照国神社

 県立博物館に用事で出かけたついでに、照国神社に参詣した。ここのイヌマキ「斉鶴」は見事である。キオビエダシャクにもやられなかったらしい。国旗「日の丸」制定の由来という石碑が新しく建てられていた。先月の27日だというから、つい先日のことだ。(2010/2/5)

★伊豆の踊子

 天気予報は晴れというのに曇っている。桜島の降灰がひどいせいか。逃げ出すことにして、山川のフラワーパークへ出かけた。早咲きの桜「伊豆の踊子」が満開だった。メジロが人怖じもせず群がっていた。帰途、池田湖にも回ったが、菜の花が見事だった。(2010/2/7)

★菅原神社

 県立博物館の方と垂水市に出かけた。海潟の漁協直営食堂で食事にすることにしたが、少し時間があったので、すぐ近くの菅原神社まで、櫻嶋燒亡塔を見に出かけた。小さな神社だが、やはり天神様を祀ってあるだけに、参道は梅の並木になっていた。市立図書館では大変親切にしていただき恐縮した。(2010/2/10)

★藺牟田池

 昨日は大雨、今日はうって変わって暖かい。藺牟田池の水位がどのくらい回復したか見に行くことにした。かなり回復していたが、まだ例年ほどではない。梅林が見事だった。池を一周した後、いこいの村いむた池で温泉に浸かる。池を眺めながらの入浴は最高。(2010/2/12)

★伊東塚

 小林市で霧島ジオパークフォーラムがあった。JR吉都線は本数が少ない。10時開会なのに8時半に着いてしまった。宮崎県指定史跡の伊東塚を見学した。日向国を領有していた伊東義祐が島津氏の支配する加久藤城を攻めたところ、島津義弘の返り討ちに遭い、滅ぼされてしまった。世に言う木崎原の合戦である。以後、日向は島津領となった。この塚は島津側が伊東側の戦死者を葬ったところである。(2010/2/14)

★化石チョコ

 フォーラムでえびの高原ボランティアレンジャーの会の方々にお会いした。ホームページ作成のお礼として焼酎を頂戴した。3本も飲めないので、産総研の方に2本差し上げたところ、お返しに、化石チョコをもらった。お返しだからレンジャーの会の方を探したが、既にお帰りになっていた。郵送すると壊れると言われたので、結局、こちらで賞味することになった。何だか申し訳ない。開封してみたら、本格的な地質年代表や化石の解説が付いていた。産総研監修だけある。(2010/2/14)

★おたまじゃくし

 谷山に不整合露頭を保存したところがあるというので出かけた。草ぼうぼうで何も見えない。これでは法面の強度を弱めただけで、保存した意味がない。帰途、ふれあいスポーツランドに立ち寄ったら、親水公園におたまじゃくしがいた。もう春である。それと巻き貝がたくさんいたが、ホタルの好きなカワニナなのだろうか。(2010/2/16)

★王子遺跡

 鹿屋市立図書館に桜島大正噴火の文献を調べに出かけた。お隣が王子遺跡資料館だったので見学した。国道バイパス建設に際して発見されたものを移築したらしい。(2010/2/17)

★旧東海道

 明日、東京で会議と講演がある。ホテルなどいくらでもあると高をくくっていたら、受験シーズンなのか都心のホテルがとれない。やむなく羽田周辺となった。夜は在京の同級生が集まってくれるという。少し早めに出て、鈴ヶ森から品川まで旧東海道を歩いてみた。大森海岸駅から品川公園を経て、鈴ヶ森刑場跡(写真左)から歩き始めたが、途中、昨今の龍馬ブームに乗って立会川の龍馬像(写真右)も見た。(2010/2/18)

★穴守稲荷

 朝、ホテル近くの穴守稲荷に参詣。この稲荷神社は元羽田空港内にあった。新田開発に際して堤防に穴が開き、農地に被害が出たので、これを守るために勧請したものという。戦後、占領軍に退去を命じられ現在地に移転した由。(2010/2/20)

★国立新美術館

 ホテルから空港までシャトル便も出ていたが、そのまま朝の便で帰るのも能がないから、国立新美術館まで出かけた。学術会議の隣、昔の東大物性研があったところだ。学術会議に通っていた頃に着工していたが、完成してからは行ったことがない。久しぶりの六本木である。ルノアール展をやっていた。私の好きな画家の一人だ。東京5美術大学の卒業制作展もやっていた。若い人の作品だから私の好みに合うものは少なかったが、新しさ、自分らしさを出そうともがいている様子がよくわかった。5大学というと、作品数もものすごい、すっかり疲れたので、森美術館にも寄る予定だったが中止して帰ることにした。帰途、ミーハーにも、富士フイルムギャラリーで坂本龍馬の写真展も見た。(2010/2/20)

★夕陽

 夕方散歩をした。久しぶりでわが家の裏にある水道タンクのところまで登った。わが団地では標高が一番高い。昔はタンクまで行けたのだが、この頃は子供の安全性とやらでフェンスで囲われて、近づけない。写真はその入口から見た夕陽である。夕陽はいつ見てもきれいだ。地平線は隣の団地西陵団地である。シラス台地だから、ほとんど水平である。(2010/2/23)

★都城美術館通

 霧島火山副読本の委員会があって都城に出かけた。早めに行って美術館を見て、その後、市立図書館で桜島大正噴火関係の文献を調べる予定だった。ところが企画展の準備とかで美術館は休館。屋外の彫刻だけで我慢、残念。しかし、図書館では親切に対応していただき、宮崎日日新聞の前身である日州新聞の記事をコピーさせていただいた。今回の桜島の調査であちこちの図書館に伺ったが、どこも大変親切で便宜を計らっていただき、感激している。(2010/2/24)

★真央旋風

 今日は一日中雨、徘徊にも出られない。妻は女子フィギュアを見るためにテレビにかじりついている。日本中が真央旋風に巻き込まれたようだ。私も一緒に観戦。先に滑ったキム選手の高得点にちょっと動揺したように見受けられた。インタビューで長くて短い4分間と語っていたが、よくわかる。私の人生も長くて短かったような気がする、と書くと、縁起でもないと言われそうだが。(2010/2/26)

★ヒイラギ

 しばらく天気が悪かったが、今日は快晴、だが妻がお腹をこわして寝込んでいるので出かけるわけにも行かない。団地内の散歩に出ようと玄関脇を見たら、ヒイラギだかヒイラギナンテンだかの花が咲いていた。灰雨が降ったのだろう、葉っぱが薄汚れていた。(2010/2/28)

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更新日:2010年2月28日