地デジ/田の神/廃仏毀釈/憲法講演会//切支丹/夕陽/多島海/水俣通過/ノカイドウ/三だせ/キオビエダシャク/八島太郎展/ドクダミ/JGN/インフルエンザ/半蔵門/祓川神楽/イヌマキ/ブーゲンビリア/潜水艦/荒平天神/胸痛騒動/西田菖蒲園/ホタル

鹿児島のご隠居(2009.05)


★地デジ

 CATVが地デジ対応のコンバータに替えてくれたが、映りが悪い。技術者がやってきて、調べた結果、昔の屋内配線がアナログ時代のものだったせいだろうという。全部取り替えるのは費用がかかるのでやりたくないらしく、分電方法を変えるなど工夫をして何とか直した。押し入れから天井に上がり仕事をしていた。すっかり汚れて気の毒なことである。それぞれ仕事には苦労がつきものだ。感謝。 (2009/5/1)

★田の神は悲しからずや

 散策マップのホームページづくりでこの頃パソコンとにらめっこが続いた。気晴らしに午後は比較的近くにある田の神様の写真を撮りに出かけた。養母と湯之元の田の神である。田の神は本来、田畑の畦に建っていて、豊穣を見守っているものだ。ところが湯之元の田の神は宅地の中にあり、しかも道路に背を向けている。何とも場違いである。こんな田舎町にも宅地化の波が押し寄せたのだろうか。豊原の葦原の国で農業には最適な国なのに、食糧自給率は最低である。田の神様は嘆いておられることだろう。(2009/5/2)

★廃仏毀釈

 妻と天草に出かけることにしたので、今日も車の運転練習を兼ねて、入佐まで田の神像の写真撮影に出かけた。途中、仙寿院跡という看板を見つけたので、帰途、立ち寄ってみた。やはり廃仏毀釈で破壊され、お墓が少し残っているだけ。史跡にも指定されていない。それにしても廃仏毀釈を徹底的にやったものだ。明治政府は薩摩中心だったから模範を示さなければならなかったのだろうが、原理主義はいつの時代も困ったものだ。中世の暗黒時代はもとより、現代のイスラム原理主義やアメリカ的キリスト教原理主義、一昔前の社会主義原理主義やナチスの国家社会主義原理主義、いずれも血なまぐさい争いしか引き起こさなかった。鹿児島弁でいう「テケテケ」ぐらいがちょうど良いのだろう。(2009/5/3)

★憲法講演会

 今日は憲法記念日、堤未果さんの「アメリカが見えると世界が見える~日本市民の武器~」という講演を聴きに行ってきた。在米生活の長いフリーのジャーナリストである。貧困大国アメリカの実態については直接取材によるだけあって説得力があった。9.11の直後、不安に駆られたアメリカ人はスーパーに銃を買いに殺到したとのこと。銃を枕の下に置いて寝ると安心するかと思いきや、さらに不安が増幅して銃を買い足した友人の話があった。武器を持てば、相手ももっと高性能の武器を持つから、いたちごっこになる。日本人が思っている以上に、国際的には憲法9条は輝いて見えているそうである。憎悪の連鎖を断ち切るためには、9条の精神が活かされなければならない。(2009/5/3)

★

 団地内を散歩していたら、道路法面の金網の中にピンクの花が咲いていた。葉っぱの時にはアヤメの類だろうと思っていたが、違っていた。道路の縁に誰かが植えたものがはびこっていったらしい。(2009/5/4)

★天草切支丹めぐり

 妻が天草に行ったことがないというので、天草までドライブに出かけた。初日は下天草のコレジオ館・崎津天主堂(写真右)・ロザリオ館・大江天主堂(写真左)と切支丹づくしである。20年以上前に学生達と来た時には道路も悪く、大江まで行くのが大変だったし、テーマ資料館のようなものもなかった。崎津天主堂には保育園もあり、いかにも漁村の教会らしく鄙びていて気に入っていたが、現在はどこも観光地化されていたし、何よりも道路がすばらしく良くなって時間が短縮できた。その代わりトンネルが多く、味気ない。コレジオ館では懇切丁寧な説明をしてくださった。グーテンベルグ式印刷機はワインのブドウ絞り器にヒントを得て発明されたと聞き、納得した。(2009/5/6)

★夕陽

 温泉に入った後、夕陽を見に出かけた。向かい側には島原半島も見える。島々の中に沈む夕陽は見事である。残念ながら下のほうに雲があった。(2009/5/6)

★多島海

 翌日は自然づくし、先ずは舟に乗ってパールラインめぐりをした。天草五橋は何度も通ったことがあるが、下から見上げるのは初めてである。これまた趣がある。その後、千巌山自然公園と竜ヶ岳山頂自然公園に登って、多島海の様子を遠望した。松島方面も、御所浦方面も、そしてフェリーから見た長島方面もどれもきれいで満足した。長距離運転にも少し自信がついた。(2009/5/7)

★水俣通過

 万歩計による日本一周で遂に鹿児島県から熊本県に入った。先月5日から110km程度歩いたことになる。孫のほうはどのくらい歩いたのだろう。(2009/5/7)

★ノカイドウ

 今日は28度になるという。霧島に避暑に出かけることにした。湧水町三日月池のハナショウブ自生南限地を先に立ち寄ったら、まだ全然咲いていなかった。そのまま、えびの高原へ。日曜日だから観光客でごった返していたので、キャンプ場に行ってテント場でおにぎりを食べ、昼寝をした。天然記念物のノカイドウが満開だった。ここでウグイスのさえずりと蝉の鳴き声と同時に聞くという不思議な経験をした。先月、山川のフラワーパークで蝉を聞いたときにも、まだ春なのにと驚いたが、あそこは暖かなところだからと、まだ納得できた。しかし、標高1,200mもある高原で今頃聞くとは。帰途、恒例通り高千穂河原と霧島神宮にも立ち寄った。もうミヤマキリシマが咲き始めていた。(2009/5/10)

★三だせ

 今日も晴れ、史跡の写真を撮りに喜入・知覧方面に出かけた。車の中でラジオをつけたら、どこかの生活改善グループの女性が話をしていた。「三だせ」運動をしていて元気がよいらしい。運転中だからメモを取れないので不正確かも知れないが、確か「踏み出せ・汗出せ・知恵を出せ」と言っていたように思う。なるほどと思った。(2009/5/11)

★キオビエダシャク初見

 花屋さんの前を通りかかったら、キオビエダシャクが舞っていた。この蛾はマキの木にとって大敵である。今年もに悩まされるのか。ヤレヤレ。(2009/5/12)

★八島太郎生誕百年展

 長島美術館に八島太郎生誕百年展を見に行ってきた。ちょうどミュージアムトークの時間だったので、解説を聞くことができて、大変ラッキーだった。八島太郎は絵本作家として著名だが、本名は岩松淳といい、根占出身である。戦時中、アメリカで反戦活動をやる際、日本男児の象徴として自ら名乗ったのだという。そういえば、あの頃は大八洲という言葉がよく使われていた。「鳩(未完)」という作品について、解説者は、世界に本当の平和がまだ訪れていないから未完としたのではないかと言っていた。そうかも知れない。早く「完」という文字が書き込める世の中になって欲しいものだ。(2009/5/13)

★ドクダミ

 車庫のところにドクダミの花が咲いた。薄暗い湿ったところに生える。昔便所は家の北側に造る例が多かったので、便所裏のじめじめしたところによく生えていた。子供たちは便所草と呼んでいた。おできが出来たときに葉っぱを火にあぶって柔らかくし、貼り付けられた。煎じて飲むと便秘にも効くと言われたが、便所草を飲むなんてとんでもないと思ったものだ。オオバコを煎じて飲ませてくれた母のことを思い出した。(2009/5/15)

★ジオパークネットワーク

 今日、日本ジオパークネットワークの設立総会があった。火付け役としては、ここまで大きな炎になったことに感無量の思いである。来賓挨拶で産総研のT氏がホスピタリティ・クリーン・安全ということをおっしゃった。私もあちこちでホスピタリティを強調してきたし、安全のことにも触れたが、クリーンについては忘れていた。富士山が世界遺産になれなかったのは、ゴミ問題だと聞いたことがある。確かに、お客さんが増えたのはよいが、ゴミだらけでは興ざめである。屋久島・白神・知床などの世界遺産を訪れた人たちは、そこに行ったことにより環境意識が高まって都会に帰っているのだろうか。(2009/5/16)

★新型インフルエンザ

 新型インフルエンザが遂に日本に上陸した。幕張メッセで開かれたマンモス学会「地球惑星科学連合」では受け付けで発熱の有無などアンケートを書かされている。顔見知りの産総研の方が受付をしており、「60歳以上は大丈夫なんですってよ」と先制パンチを食らわされた。
 しかし、ジオパークのシンポジウムは大変盛り上がり、懇親会も盛会だった。(2009/5/17)

★半蔵門

 泊まったホテルが半蔵門の前だったので、朝、少しお堀端を散歩した。平常通り、警視庁のバスが横付けされ警官が警備に当たっていた。昔は、ばかばかしいことだと、無聊を持て余す警官に同情したものだが、テロや行きずり殺人など横行する物騒な世の中になり、無聊などと言っていられないのだろう。(2009/5/18)

★祓川神楽

 高原町で環霧島会議が開かれた。午後の広域連携シンポジウムで東国原宮崎県知事らとパネルディスカッションをさせられたが、そのオープニングアトラクションで祓川神楽があった。真剣の長刀を振るって舞う勇壮なものだった。霧島は神話の里、あちこちの神社にそれぞれ違った神楽があるのだという。(2009/5/19)

★イヌマキ

 わが家のイヌマキに花が咲いた。現役時代には生垣など気にも留めていなかったが、この頃、植物を注意してみるようになった。やはり、ゆとりは大切である。(2009/5/23)

★ブーゲンビリア

 妻が枕崎の花屋で花の苗を買いたいという。例によって、道の駅いぶすき彩花菜館で買い物をした後、山川のフラワーパークかごしまに行った。ここはいつ来ても花にあふれているし、景色がよい。年間パスポートでもう何度来ただろう。先月よりもブーゲンビリアが盛りだった。私は台湾育ち、私の原風景はブーゲンビリアと月桃と水牛である。何となく懐かしくホッとする。その後、頴娃城跡や知覧の登録有形文化財を見てから、枕崎に行った。カツオ丼が美味かった。(2009/5/23)

★潜水艦

 櫻島大正噴火の資料をいただきに垂水市役所に行くことになった。久しぶりで桜島フェリーに乗る。イルカでも出ないかとカメラを持って甲板に出たら、何と真っ黒な潜水艦が浮上しているではないか。イルカの棲む穏やかな鹿児島湾に潜水艦は似つかわしくない。(2009/5/29)

★荒平天神

 市役所の約束の時間は午後2時、午前中南大隅町まで田の神様の写真を撮りに出かけた。途中、荒平天神で休憩。ここは小さなトンボロ(陸繋島)である。神社は赤い阿多溶結凝灰岩の島にあり、石段は基盤岩を削って作られていた。現在では回廊パークとして整備されている。
 垂水市では市役所・図書館・文化会館など、どこでも大変親切に便宜をはかっていただき、感激した。(2009/5/29)

★胸痛騒動

 月曜日くらいから左の胸が痛い。打った覚えもない。先ずはかかりつけの内科医に診てもらったら、何でもないという。そこで、今日は整形外科に行ってみた。レントゲンを撮ったあげく、ひびも入っていないし、単なる筋肉痛です。ひねったりしたのではと笑われてしまった。(2009/5/30)

★西田菖蒲園

 それで一安心したわけではないが、ニュースで出の山ほたるまつりの話をしていたので、午後3時頃になって、急に出かけようとのことになった。少し早いので、出水の菖蒲を見てから回ろうとの大遠征計画を立てた。薩摩川内までは高速道路が出来たので、昔の半分の時間で着く。阿久根で天然記念物ハマジンチョウを見た後、出水市野田の菖蒲園へ。西田さんという篤志家の農家が休耕田に植えたものという。ちょうど、そのご夫婦がいらっしゃった。アヤメとカキツバタの区別や育て方など、親切に教えてくださった。(2009/5/30)

★出の山ほたるまつり

 出水で名物の鰯料理を食べた後、出水から国道447号で大口を経てえびのへ。ずいぶん道は良くなったが、大口と京町の間の山道は昔と同じくねくね道である。小林市の出の山公園は臨時駐車場が出来て駐車料を取るほどの大盛況。屋台店もたくさん出ていた。久しぶりにホタルの乱舞を見た。やはり幻想的である。ホタルよりも屋台が気になる小さな子たちを見て、孫を思い出した。(2009/5/30)

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更新日:2009年5月30日